2010年11月24日
ストリング感想 ⑩ ゴーセン エッグパワー17 の評価
ストリング 感想 ⑩
ストリング ( ガット ) の 評価 ・ インプレッション の 10 回目です。
GOSEN EGGPOWER 17
ゴーセン エッグパワー
【 商品表記 】 ( 要約 ) 断面を独自の楕円形にしたことにより、一般的ポリエステルガットに
比べ、ボールとの接触面積を拡げ、さらに、フィラメントに独自の特殊
加工を施し、摩擦係数を高めたことで、よりボールに回転がかかる
究極のスピン性が実現。
ポリガットの耐久性はそのままに、反発性、スピン性が格段に高まった。
攻撃型ショット「エッグボール」を実現するために生まれたガット。
【 素 材 】 共重合ポリエステル
【 形 状 】 楕円
【 構 造 】 モノフィラメント、特殊加工
【 ゲージ 】 1.22 ~ 1.24
【オリジナル判定 最高は★5つ】
試行条件 : ストリングパターン 16×19。テンション 51。面サイズ 100。
飛距離・・・・・・・・・★★★★
打球スピード・・・・★★★
スピン性・・・・・・・・★★★★☆ ( 4.5 )
コントロール性・・・★★★★
ソフト感・・・・・・・・・★★★☆ ( 3.5 )
ホールド感・・・・・・★★★☆ ( 3.5 )
↑ プロハリケーンツアーとは、ちょっと違うイエロー
◆これまたスゴイ黄色です…
まずは、ご覧の様な、ベッタリと色がのった濃いイエロー。
黄色のストリングといえぱ、プロハリケーンツアーを思い出すわけですが、並べて比較して
みると、実は、似て非なる黄色。
プロハリケーンツアーのほうが、薄いレモンイエローに見えてしまうくらい、エッグパワー17
のイエローもまた強烈。
↑ 左が、プロハリケーンツアー。右が、エッグパワー17
しかし、この強烈さが良いほうに転んで、案外、いろいろなデザインのラケットにも、似合っ
ちゃうように思います。黄色を使ってないラケットにも。
コーディネートの次元ではなく、もう、ストリングはストリング、ラケットはラケット、と割り切ら
せてくれるというか。
なまじ黄色でも別系統の黄色、例えば、ヘッドのユーテック エクストリームとか、
ダンロップのエアロジェル4D 500 とか、スリクソンのV3.0 の様に、蛍光イエロー系の
占める面積が大きいラケットに張ると、逆に黄色の違いが浮き立ちそうで・・・。
◆タイミングで差が出る反発性能
打ってみると、最近のポリエステルストリングと同様に、嫌な硬さや響きは感じません。
しかし、反発力は、二面性を見せます。
ボールをとらえるタイミングが合っているかいないかで、飛びに大きな差が出るのを感じます。
どんぴしゃの場合は、高い反発力を見せますが、少しズレた時は、ボテボテになりがちです。
速い打球にも、目の前で手出しされた様な遅い球、つまりは相手の打球の勢いを使えない様な、
空からポトンと落ちてきたような球にも、それぞれにしっかりタイミングを合わせられる技量が
必要です。
タイミングが合っていれば、相手の球がスローでも高い反発力を見せます。
しかしこれは、裏を返せば、当てるだけのスイングでは、オーバーし易いことも意味します。
試合で小心になり、ラケットを振り切れていない時は、自滅の危険性をともないます。
◆エッグボールは手に入るか?
答えは、YES。今まで以上の強烈な打球を繰り出せます。
但し、条件が 4つあります。
① スイングスピードが速いこと、
② ボールをぶっ潰すような厚い当たりで打てること、
③ 最後まで振り切れること、
④ どう打てば、どの高さの弾道で、どこに落とせるかを考え、その通りに打てること。
4つの内どれか一つが出来れば、ではありません。4つの条件を全て満たして初めて
エッグボールを繰り出せます。
ですから、単にボールをコントロールできるから打てるものでも、面をこすり上げてのトップ
スピンが得意だから打てるものでもありません。
速いスイングでパワーでボールを面に食い込ませながらボールを押しつぶし、
アッパースイングにしてもレベルスイングにしても、最後まで振り切れてこそ、
このストリングの持つ、憧れのエッグボールを生み出すという性能が発揮されます。
発揮された時は、他のストリングではなかなか出せない弾道の剛球を繰り出せます。
ベースラインに向けたストロークはもちろん、相手がネットに詰めて来た時に、一瞬オーバー
するような弾道で飛びながら、相手コートのサイドライン内のアングルに突き刺さるパッシング、
あるいは、ボレーヤーが待ってましたと構えるフォアに飛びながら、ネットを越えるや、ストン、
ではなく、ズドン!と落ちてミスさせる。
そんな、漫画の世界でみる様な強烈な回転をともなった剛球、相手を驚愕させる打球を放つ
ことができます。
◆「 厚い当たり 」 が鍵
したがって、張れば誰でもエッグボール、のイメージは誤りです。
ベコッとボールをぶっ潰す打ち方を好んででき、また、それを続ける体力も必要で、
けして楽をさせてくれるストリングではありません。
RPMブラスト同様、使い手を選ぶストリングといえます。
性能を引き出せる技量があれば武器になり、そうでなければ、おそらく、使い
慣れたストリングを超えられないものとなるでしょう。
また、スピンサーブは、正しいスイングで振り切れることが条件ですが、余計な推力が
出過ぎずに、サービスライン内に収まってくれ易いほうだと感じます。
スライスも、面にしっかりボールを乗せ、接触時間を長めに取る感覚を持ちつつ、スイングが
スローにならなければ、良いスライスが生まれますが、そうでないと、飛距離が出過ぎる傾向
にあり、回転のかかりが甘い、バウンド後に効果的な変化がみられないスライスになり易いと
感じます。
尚、ボレーもミートのタイミングをしっかり合わせた厚い当たりのほうが好ましいボールが行く
と思います。
全般的に、いずれのショットにおいても、面でボールを一定時間しっかり捉えることで、
性能をフルに発揮してくれるストリングだと思います。
ストリング ( ガット ) の 評価 ・ インプレッション の 10 回目です。
GOSEN EGGPOWER 17
ゴーセン エッグパワー
【 商品表記 】 ( 要約 ) 断面を独自の楕円形にしたことにより、一般的ポリエステルガットに
比べ、ボールとの接触面積を拡げ、さらに、フィラメントに独自の特殊
加工を施し、摩擦係数を高めたことで、よりボールに回転がかかる
究極のスピン性が実現。
ポリガットの耐久性はそのままに、反発性、スピン性が格段に高まった。
攻撃型ショット「エッグボール」を実現するために生まれたガット。
【 素 材 】 共重合ポリエステル
【 形 状 】 楕円
【 構 造 】 モノフィラメント、特殊加工
【 ゲージ 】 1.22 ~ 1.24
【オリジナル判定 最高は★5つ】
試行条件 : ストリングパターン 16×19。テンション 51。面サイズ 100。
飛距離・・・・・・・・・★★★★
打球スピード・・・・★★★
スピン性・・・・・・・・★★★★☆ ( 4.5 )
コントロール性・・・★★★★
ソフト感・・・・・・・・・★★★☆ ( 3.5 )
ホールド感・・・・・・★★★☆ ( 3.5 )
↑ プロハリケーンツアーとは、ちょっと違うイエロー
◆これまたスゴイ黄色です…
まずは、ご覧の様な、ベッタリと色がのった濃いイエロー。
黄色のストリングといえぱ、プロハリケーンツアーを思い出すわけですが、並べて比較して
みると、実は、似て非なる黄色。
プロハリケーンツアーのほうが、薄いレモンイエローに見えてしまうくらい、エッグパワー17
のイエローもまた強烈。
↑ 左が、プロハリケーンツアー。右が、エッグパワー17
しかし、この強烈さが良いほうに転んで、案外、いろいろなデザインのラケットにも、似合っ
ちゃうように思います。黄色を使ってないラケットにも。
コーディネートの次元ではなく、もう、ストリングはストリング、ラケットはラケット、と割り切ら
せてくれるというか。
なまじ黄色でも別系統の黄色、例えば、ヘッドのユーテック エクストリームとか、
ダンロップのエアロジェル4D 500 とか、スリクソンのV3.0 の様に、蛍光イエロー系の
占める面積が大きいラケットに張ると、逆に黄色の違いが浮き立ちそうで・・・。
◆タイミングで差が出る反発性能
打ってみると、最近のポリエステルストリングと同様に、嫌な硬さや響きは感じません。
しかし、反発力は、二面性を見せます。
ボールをとらえるタイミングが合っているかいないかで、飛びに大きな差が出るのを感じます。
どんぴしゃの場合は、高い反発力を見せますが、少しズレた時は、ボテボテになりがちです。
速い打球にも、目の前で手出しされた様な遅い球、つまりは相手の打球の勢いを使えない様な、
空からポトンと落ちてきたような球にも、それぞれにしっかりタイミングを合わせられる技量が
必要です。
タイミングが合っていれば、相手の球がスローでも高い反発力を見せます。
しかしこれは、裏を返せば、当てるだけのスイングでは、オーバーし易いことも意味します。
試合で小心になり、ラケットを振り切れていない時は、自滅の危険性をともないます。
◆エッグボールは手に入るか?
答えは、YES。今まで以上の強烈な打球を繰り出せます。
但し、条件が 4つあります。
① スイングスピードが速いこと、
② ボールをぶっ潰すような厚い当たりで打てること、
③ 最後まで振り切れること、
④ どう打てば、どの高さの弾道で、どこに落とせるかを考え、その通りに打てること。
4つの内どれか一つが出来れば、ではありません。4つの条件を全て満たして初めて
エッグボールを繰り出せます。
ですから、単にボールをコントロールできるから打てるものでも、面をこすり上げてのトップ
スピンが得意だから打てるものでもありません。
速いスイングでパワーでボールを面に食い込ませながらボールを押しつぶし、
アッパースイングにしてもレベルスイングにしても、最後まで振り切れてこそ、
このストリングの持つ、憧れのエッグボールを生み出すという性能が発揮されます。
発揮された時は、他のストリングではなかなか出せない弾道の剛球を繰り出せます。
ベースラインに向けたストロークはもちろん、相手がネットに詰めて来た時に、一瞬オーバー
するような弾道で飛びながら、相手コートのサイドライン内のアングルに突き刺さるパッシング、
あるいは、ボレーヤーが待ってましたと構えるフォアに飛びながら、ネットを越えるや、ストン、
ではなく、ズドン!と落ちてミスさせる。
そんな、漫画の世界でみる様な強烈な回転をともなった剛球、相手を驚愕させる打球を放つ
ことができます。
◆「 厚い当たり 」 が鍵
したがって、張れば誰でもエッグボール、のイメージは誤りです。
ベコッとボールをぶっ潰す打ち方を好んででき、また、それを続ける体力も必要で、
けして楽をさせてくれるストリングではありません。
RPMブラスト同様、使い手を選ぶストリングといえます。
性能を引き出せる技量があれば武器になり、そうでなければ、おそらく、使い
慣れたストリングを超えられないものとなるでしょう。
また、スピンサーブは、正しいスイングで振り切れることが条件ですが、余計な推力が
出過ぎずに、サービスライン内に収まってくれ易いほうだと感じます。
スライスも、面にしっかりボールを乗せ、接触時間を長めに取る感覚を持ちつつ、スイングが
スローにならなければ、良いスライスが生まれますが、そうでないと、飛距離が出過ぎる傾向
にあり、回転のかかりが甘い、バウンド後に効果的な変化がみられないスライスになり易いと
感じます。
尚、ボレーもミートのタイミングをしっかり合わせた厚い当たりのほうが好ましいボールが行く
と思います。
全般的に、いずれのショットにおいても、面でボールを一定時間しっかり捉えることで、
性能をフルに発揮してくれるストリングだと思います。