2011年08月08日
ヨネックス VCORE 100S 試打 評価 インプレッション
ラケット 試打 感想 評価 インプレッション シリーズ ⑩
ヨネックス VCORE ( ブイコア ) インプレ ~ 100S ~
YONEX VCORE 100S
↑ ヨネックス ブイコア 100S
スペック
●フェイス : 100平方インチ ●重さ : 平均 300g
●バランス : 320mm ●ストリング : 16×19本
●グリップサイズ : 1、2・3 ●フレーム厚 : 22~24mm
前回のVコア95D、98Dに続いて、Vコア100Sも試打する機会に恵まれましたので、
早速感想を。
→ Vコア 95D、98Dの試打 感想 インプレ はこちらです。
【 YONEX VCORE 100S 試打 感想 インプレ 】
◆振り易く、スイングスピードが上がる
300gにバランス320mm、ストリングパターン 16×19といえば、
ピュアドライブ、アエロプロドライブをはじめ、近年多く見られる今や定番的スペック。
スイングしてみると、VCOREに採用された新フレーム形状の効果か、空気抵抗が少なく、
スルッとラケットが回ります。言い換えると、スイングスピードが上がります。
実は、300gあることを知ったのは、使い終わってから。
290g以下だと想像していました。
持った瞬間に軽いと感じるほどべらぼうに軽いわけではありませんが、振れば300gは
ないように感じます。
普段、もう少し重いラケットや空気抵抗を感じるラケットを使っていると、
ラケットが早く回りすぎて、レフトに引っ張っちゃう、みたいな現象も出ます。
普段より、ボールのインパクトをしっかり見てボール打ち出すような意識を持つと良さそうです。
そんな時間的余裕さえ生まれるラケットではあります。
◆スピンに特化しているとは感じられず
ただ、100Sの 「 S 」 はスピンの 「 S 」 だという、肝心のスピン性能なのですが・・・、
どうもスッキリしません。スッキリしないというのは、
ボールを面の上でこするような打ち方をすると効果的なラケットなのか、
ストリングにめりこませて、打ち込むのが効果的なラケットなのか、
どうもハッキリしないのです。
言い換えると、どちらの打ち方をしても、「 はは~ん、なるほど! 」 と手を打つような
スピンを繰り出せる手応えが、私には感じられないのです。
100Sのグロメットは、ストリングの動きを抑制する構造の95Dや98Dと違い、
ストリングがグロメットの中心に通るようにしたという“ ストレートグロメット構造 ”。
これにより、可動域が高まり、よりホールド感が生まれてスピンがかけ易いということ
なのですが、正直なところ、私にはその恩恵は感じられませんでした。
グロメット自体に伸縮性能や衝撃吸収性能を持たせてあるならば別ですが、
ストリングをグロメットの中心に通らせるというだけでは、理論上は別として、
実際には、ストリングの寄れを軽減できるわけでもありませんし、
実質感覚的に、スピンに効果的なホールド感をもたらしているように感じさせるには
少々無理があるのではないでしょうか。
したがって、このラケットを手にすればスピンが打ち易い、今使っているラケットより
スピンがよくかかるようになる、という期待はしないほうがよいかと思います。
◆スウィートスポットは狭い?
また、「 オフセンターの衝撃を緩和した広い打球ポイント 」 という表記がありますが、
これは、イコール スウィートスポットが拡大されたと受け止めて良いのでしょうか?
だとすれば、これも実感としては感じません。
打ち心地の良い、「 あ、芯をくったな 」 と感じるスポットは、およそ10cm平方。
その周りは、芯を外したのが明確に分かる、あまり気持ちの良くない打感。
その更に外は、ガシャ、ビィ~ン! の世界です。
加えて、片手バックハンドは、95D、98Dよりも少し気を使います。
片手での振り易さは変わらないのですが、打点はもとより、打球時に手首の固定が甘かったり、
グッと力を入れるタイミングが狂うと、95D、98Dと比較して、相手の打球に負け易い
傾向にあるように感じます。
また、ボールをつぶすようなハードヒットを信条としているプレーヤーには、
ストリングが切れてしまいそうな感覚を持つ打撃時の微妙な衝撃と打球音が、
少し不安に感じるかもしれません。
とはいえ、ハードヒットからソフトタッチへの切り替えは、95D同様にスムーズ。
◆スペックほど甘くないシビアなラケット
まとめると、このラケットは、案外難易度が高いラケットというのが私の感想です。
スイングはし易いので、楽をしてしまいそうになりますが、楽をすると生きた球は
絶対に返りません。また、腕だけのスイングや、芯を外すと、打ち負けます。
ラケットが、パワーを補助してくれることはなく、強いボールを打ちたいなら、
自分の身体を総動員させた正しい体重移動とスイングで振り抜いていかなければ
なりません。
楽をできるラケットが増えている中で、パワーやスウィートスポットのアシストがない
ラケットというのは、これほどまでに体力を使うのか? と、実感させられるラケット。
その分、しっかりとしたテニス技術の向上には一役買ってくれそうです。
ヨネックス VCORE ( ブイコア ) インプレ ~ 100S ~
YONEX VCORE 100S
↑ ヨネックス ブイコア 100S
スペック
●フェイス : 100平方インチ ●重さ : 平均 300g
●バランス : 320mm ●ストリング : 16×19本
●グリップサイズ : 1、2・3 ●フレーム厚 : 22~24mm
前回のVコア95D、98Dに続いて、Vコア100Sも試打する機会に恵まれましたので、
早速感想を。
→ Vコア 95D、98Dの試打 感想 インプレ はこちらです。
【 YONEX VCORE 100S 試打 感想 インプレ 】
◆振り易く、スイングスピードが上がる
300gにバランス320mm、ストリングパターン 16×19といえば、
ピュアドライブ、アエロプロドライブをはじめ、近年多く見られる今や定番的スペック。
スイングしてみると、VCOREに採用された新フレーム形状の効果か、空気抵抗が少なく、
スルッとラケットが回ります。言い換えると、スイングスピードが上がります。
実は、300gあることを知ったのは、使い終わってから。
290g以下だと想像していました。
持った瞬間に軽いと感じるほどべらぼうに軽いわけではありませんが、振れば300gは
ないように感じます。
普段、もう少し重いラケットや空気抵抗を感じるラケットを使っていると、
ラケットが早く回りすぎて、レフトに引っ張っちゃう、みたいな現象も出ます。
普段より、ボールのインパクトをしっかり見てボール打ち出すような意識を持つと良さそうです。
そんな時間的余裕さえ生まれるラケットではあります。
◆スピンに特化しているとは感じられず
ただ、100Sの 「 S 」 はスピンの 「 S 」 だという、肝心のスピン性能なのですが・・・、
どうもスッキリしません。スッキリしないというのは、
ボールを面の上でこするような打ち方をすると効果的なラケットなのか、
ストリングにめりこませて、打ち込むのが効果的なラケットなのか、
どうもハッキリしないのです。
言い換えると、どちらの打ち方をしても、「 はは~ん、なるほど! 」 と手を打つような
スピンを繰り出せる手応えが、私には感じられないのです。
100Sのグロメットは、ストリングの動きを抑制する構造の95Dや98Dと違い、
ストリングがグロメットの中心に通るようにしたという“ ストレートグロメット構造 ”。
これにより、可動域が高まり、よりホールド感が生まれてスピンがかけ易いということ
なのですが、正直なところ、私にはその恩恵は感じられませんでした。
グロメット自体に伸縮性能や衝撃吸収性能を持たせてあるならば別ですが、
ストリングをグロメットの中心に通らせるというだけでは、理論上は別として、
実際には、ストリングの寄れを軽減できるわけでもありませんし、
実質感覚的に、スピンに効果的なホールド感をもたらしているように感じさせるには
少々無理があるのではないでしょうか。
したがって、このラケットを手にすればスピンが打ち易い、今使っているラケットより
スピンがよくかかるようになる、という期待はしないほうがよいかと思います。
◆スウィートスポットは狭い?
また、「 オフセンターの衝撃を緩和した広い打球ポイント 」 という表記がありますが、
これは、イコール スウィートスポットが拡大されたと受け止めて良いのでしょうか?
だとすれば、これも実感としては感じません。
打ち心地の良い、「 あ、芯をくったな 」 と感じるスポットは、およそ10cm平方。
その周りは、芯を外したのが明確に分かる、あまり気持ちの良くない打感。
その更に外は、ガシャ、ビィ~ン! の世界です。
加えて、片手バックハンドは、95D、98Dよりも少し気を使います。
片手での振り易さは変わらないのですが、打点はもとより、打球時に手首の固定が甘かったり、
グッと力を入れるタイミングが狂うと、95D、98Dと比較して、相手の打球に負け易い
傾向にあるように感じます。
また、ボールをつぶすようなハードヒットを信条としているプレーヤーには、
ストリングが切れてしまいそうな感覚を持つ打撃時の微妙な衝撃と打球音が、
少し不安に感じるかもしれません。
とはいえ、ハードヒットからソフトタッチへの切り替えは、95D同様にスムーズ。
◆スペックほど甘くないシビアなラケット
まとめると、このラケットは、案外難易度が高いラケットというのが私の感想です。
スイングはし易いので、楽をしてしまいそうになりますが、楽をすると生きた球は
絶対に返りません。また、腕だけのスイングや、芯を外すと、打ち負けます。
ラケットが、パワーを補助してくれることはなく、強いボールを打ちたいなら、
自分の身体を総動員させた正しい体重移動とスイングで振り抜いていかなければ
なりません。
楽をできるラケットが増えている中で、パワーやスウィートスポットのアシストがない
ラケットというのは、これほどまでに体力を使うのか? と、実感させられるラケット。
その分、しっかりとしたテニス技術の向上には一役買ってくれそうです。