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楽・粋・癒 テニスウェア、アンダーウェア、ラケット試打、ストリング(ガット)のインプレ、感想など、ご参考になれば嬉しいです。そして、デビューアルバムを聴いて以来の元気と癒しの源、少女時代の魅力や情報もお届けします。

楽・粋・癒

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アエロプロドライブGT 試打 評価 インプレッション

ラケット 試打 感想 評価 インプレッション シリーズ ⑦

バボラ アエロプロドライブGT

  BABOLAT アエロプロドライブGT

     アエロプロドライブGT

スペック
  ●フェイス:100平方インチ  ●重さ:300g(±7g)  ●バランス320㎜(±7mm) 
  ●ストリング:16×19本 ●グリップサイズ:1・2・3・4  ●フレーム厚:22.0 ~ 26.0mm

  ※ストリングは、バボラ N.VY を 55ポンドで張り上げ。
         
    アエロプロドライブGT コアテックシステム アエロプロドライブGT フレーム厚  
    アエロプロドライブGT フェイス アエロプロドライブ GT

    
●ウーファー、そして コアテック、さらに GT
最新のアエロプロドライブ。
ショップによって、「 ニュー アエロプロドライブ 」 だとか、「 アエロプロドライブ 2010 」 だとか、
「アエロプロドライブ GT 」 だとか、表記が様々な現状なのですが、当ブログでは GT表記で。

さて、このラケット、時の流れとともに、ウーファー → コアテックシステム → そして現在の
GTテクノロジーというように、付加しながら進化をとげているわけですが、これらのテクノロジー
が持つ、それぞれの役目や効果というものをここであらためて確認してみることにしました。


バボラのラケット・テクノロジー バボラHPより抜粋編集

ウーファーの働き
 ストリングがロックされてしまう従来のグロメットに対して、ストリング全体が自由に
 動く滑車機能。これにより、広いスイートエリアを実現。
 また、ピストン機能でインパクト時の衝撃を軽減するとともに、インパクト直後の
 反発力を増幅。なお、この性能を充分に発揮させるために、バボラでは同社の
 ストリングを薦めています。

コアテックシステムの働き
 フィルター機能やアブソーバー機能を備えたこのシステムは、インパクト時に
 発生するボール情報として不要な振動を除去し、必要な振動だけを正確に伝達
 することで、不快な振動や衝撃によるパワーロスを軽減し、ピュアで快適なフィー
 リングを実現。
 実はこのシステムには、フィルター機能のみを搭載したものと、フィルター機能 +
 アブソーバー機能を搭載したものがあり、ピュアドライブやアエロプロドライブは、
 フィルター機能のみの様です。

GTテクノロジー
 グラファイト ・ タングステン ・ テクノロジーの略。
 カーボン繊維をベースに、高硬度のタングステン糸を織り込むことで、より強靭な
 フレーム剛性を実現。
 ドライブ系モデルと、コントロール系モデルとでは、フレーム内のタングステン糸を
 高密度化する箇所が異なります。

 
●個人的評価の高かった前々作

アエロプロドライブ GTでは、これら 3つのテクノロジーが織り成す恩恵を受けられるハズ
ですが、ピュアストーム・リミテッドが GT になって、私には前作とは全く別物のラケットに
なってしまったと感じられた様に、必ずしも違和感のない進化を遂げているとは限りません。

ナダルが、2005年と2006年の全仏を連覇時に使用していたラケットが、ウーファーを
搭載したアエロプロドライブ。
今回の GTから数えると、前々作になるわけですが、このラケットに対する個人的な評価は、
実はかなり高いものがあったりします。

スピンがかかり、といってスピン一辺倒ではなく、フラットでも打っていける。
軽過ぎず重過ぎず、しかし、ピュアドライブの様に万人仕様ではなく、性能を引き出すための
技量を求めてくる所が、使い手の心をくすぐります。
コントロール性能も高く、スピンでもフラットでもかなりの精度を発揮してくれます。
また、圧巻なのは面の安定性。
相手がかなりの球威で打ち込んできても、弾かれたり 押し込まれたりすることなく、
ガッチリと捉えて真っ向勝負に挑めるというのは、とても心強いものです。

前々作でこの性能。
2007年発売の前作では、コアテックシステムが付加され、ナダルは、その年と 2008年の
全仏を連覇し、4連覇を達成しています。

●衝撃の少ない打感

そして、ウーファー + コアテック + GT となった 2010年、試打してみて感じたのは、
オーソドックスな進化を遂げているな、ということです。

ウーファーだけの前々作と比べれば、打感は随分ソフトになった・・・というより、感じなくなった
といったほうが適切でしょうか。
前々作では、少なからずガツンというか、パシン!というか、ハッキリと手応えがあり、
これは私にとっては、打ち込む気持ちと手応えがマッチして、“ 打っている感 ” が得られて
気持ちが良いわけですが、ヒジへの負担は少々気にはなっていたわけで・・・。

今回の打ち応えは、不快な衝撃はもとより、芯でとらえた衝撃も大きくは伝わってきません。
クシュッと、衝撃を消してしまう様な感じです。
個人的には物足りなさを感じますが、ヒジをいたわれるという利点があります。

●秘められた特性を体感!

スピン性能、コントロール性能については、大幅な増減なく、2005年製品から、ほぼ変わりが
ないというのが、打っている自分の感覚。
ただ、相手の反応と打ち損じの様子から、ひょっとするとスピン性能は、5~10% UP している
かもしれません。

ここが変わったと感じたのは、ボールをとらえた時のストリングのたわみが、ほんの少し大きく
なって、よりボールをしっかり掴むようになっている点です。
ただし、弾き出すスピードは、むしろ以前より速くなっているようで、球持ちが長く感じられたり、
食いつき過ぎによってコントロールしづらいという事は全くなく、したがって打ち方を変更しなけ
ればいけないような事もありません。

むしろ、この特性によって、一瞬の判断と手首のほんの少しの使い方次第で、例えば、
ストレート狙いから急遽アングルに引っ張る、という事が可能になった点が、自分にとっては
軽い衝撃でした。
言葉で説明するのが難しい、感覚的なものなのですが、打とうとした寸前、というか極端な話、
ストレートに打つつもりで打球を捉えた時に、相手に見抜かれた、あるいは、あらたなオープン
スペースを見つけた、といった場面で、一瞬のさじ加減で打球の方向転換が可能なのです。
これは不思議な感覚でした。
激しいラリー中でもそれが可能な面安定性とコントロール性能を持っているところが、
今回のアエロプロドライブGTの最大の長所かもしれません。
ひょっとすると、この辺りがGTテクノロジーを付加した事によって生み出された、使った人に
しか分からない、いや、もしかしたら前々作や前作から移行する方にしか掴み取れない、
秘められた性能かもしれません。

そして、芯で捉えた場合の球速は10%強、上がるように感じられました。
総合的に、旧作の長所を忠実に受け継ぎながら、秘めた特性も加わって、良い形で進化を
遂げた一本だと思います。

●攻撃系のストローカーの武器になる

但し、いろいろな場面で、あれこれ助けてくれるタイプのラケットではありません。
基本、オフェンスをモットーとし、数種類のスピンを使い分け、ロブでも打ってこようものなら、
追いついてフラットで引っぱたく、激しい打ち合いになれば待ってましたと小躍りするような、
自分から攻めたい方こそが、このラケットの持つ魅力を引き出せるのではないでしょうか。

振ってみると、アエロ形状も手伝って、どちらかといえばトップライトに感じて振り易い部類に
入ります。また、前々作から比べれば、打感など優しく感じられるようになったとはいえ、
初級者向けとは思えません。
あくまでスイングスピードは速く、ある程度のパワーも持ち合わせていて、スピンもフラットも
正しい軌道でしっかりと振り切れる、中 ・ 上級者向けのラケットだと思います。

ラケット | 投稿者 そうだ全仏行こう 17:06 | コメント(0) | トラックバック(0)